その場で微細な金属組織変化も見逃さないスンプ法を予防保全にご活用ください

お客様の工場やプラントで長期にわたり使用されている機器や配管などには、使用環境に応じてさまざまな損傷が生じます。定期点検時にテストピースを採取できない場合でも、その損傷状況を現場で非破壊的に把握する手段の一つとしてスンプ法をご紹介します。

下の事例の一つは、長期間使用されたボイラチューブのクリープ余寿命を調査するために実施したスンプ法による組織検査例です。未使用材に比べて使用材では著しく組織変化を起こしていることがわかります(ただし、結晶粒界に有害なクリープボイドやき裂は検出されず、継続使用可の判定となりました)。

もう一つの事例は、耐熱合金の高温低サイクル疲労試験において、テストピース表面に発生・成長する疲労き裂の計測をスンプ法により行ったものです。これと同様に、実機において発見されたき裂の成長を経過観察して余寿命を評価する手段としてもスンプ法がお役に立ちます。

*)スンプ法(SUMP method:Suzuki’s Universal Micro Printing method)は、評価部位を研磨、エッチングした後、溶剤に漬けたアセチルセルロースのフィルムを貼付けて金属組織を転写し、剥がしたフィルムを顕微鏡にて観察する組織試験法。